リモネンという成分に着目してアロマと精油と有機化学の初歩を考える。
 
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精油の化学 リモネンという成分について


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はじめまして                 
アロマテラピーに興味のある皆様は精油の香気成分について探究心を抱かれているのではないでしょうか。

私は香気成分とその効果効能を知りたい、極めたいと、強く感じています。特に月桃精油に含まれている成分については噛み砕いて理解を深めたい衝動に駆られています。

そんな思いを込めて精油の化学をまとめてみました。

アロマショップで精油を購入すると成分分析表が付いてきます。植物毎に成分の種類は異なり、含有バランスも多様です。
ここで柑橘系の精油にたくさん存在しているリモネンについて考えてみました。
                  
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  リモネンは柑橘系の精油にたくさん含まれています。

その他の精油にもあまねく存在する成分でもあります。

月桃精油にも存在します。
特にタイリン月桃に多く、2〜3%存在します。
月桃には痕跡程度のリモネンが検出されます。
      
   
   
   
   
   
   
           
  柑橘系の精油での含有率を調べてみると
   オレンジ・・・・・・・・・94%
   グレープフルーツ・・・・・91%
   マンダリン・・・・・・・・66%
   レモン・・・・・・・・・・65%
   ライム・・・・・・・・・・47%
   ベルガモット・・・・・・・40%
と、圧倒的にリモネンの含有率が高くなっていました。

リモネンは柑橘系精油の主要成分であり特徴成分でもあることがわかります。これらは圧搾法で果皮から精油を抽出します。
         
 
   
   
   
   
   
           
           
   柑橘系でもプチグレンは1%と少なくなっています。

柑橘系のビターオレンジの精油ですが抽出部位が茎と葉であり抽出方法が水蒸気蒸留法です。
 
リモネンをたくさん含んでいる精油は果皮を圧搾法で抽出した精油です。
    
 
   
   
   
   
           
   同じビターオレンジでも花を水蒸気蒸留して得るネロリ精油には13%存在します。

同じ植物から得る精油でも抽出部位の違いや抽出方法の違いで得らる精油の個性も変わってくるところが精油の面白いところでありアロマテラピーの醍醐味かもしれません。        
    
   
   
   
   
           
  さて、リモネンについて有機化学的に考えてみます。
化学式では
             
C10H16
です。モノテルペンというグループ(類)に属します。分子量が136、針葉樹のような香りをかすかに放ちます。

            
 
   
   
   
  精油成分にはリモネンではないのに化学式が
          C10H16  
 である成分がたくさんあります。ピネンとか、カンフェンとか・・・・。たくさんあります。

これらがモノテルペンというグループの成分です。違いをはっきりさせるには右のような構造式で表すとわかります。
 
 
   
   
   
   
     リモネン  
           
リモネン、ピネン、カンフェンの構造式は見ただけで別物と直感的にわかります。

しかし、炭素や水素の数を数えると炭素Cが10個、水素Hが16個あります。

アロマテラピーに出てくる成分を考える時は構造式で考えたり覚えたりすることが良いと思います。
カンフェン
   アロマテラピーや有機化学が楽しくなりそうです。

右に例を挙げたピネン、カンフェン、を含め、モノテルペン炭化水素には以下のような成分があります。

 α-ピネン
 β-ピネン
 α-テルピネン
 γ-テルピネン
 δ-3-カレン
 カンフェン
 カンフェン
 パラサイメン
 フェランドレン
 リモネン
        
       
   
   
   
   
     α-ピネン  
   
   
   
       
       
     β-ピネン  
       
  このように化学式では同一の C10H16  ですが構造式にすると違いが分かる成分の関係を異性体といいます。

アロマテラピー的に言えば香気が異なり薬理作用の異なる成分です。

成分名を覚える時は構造式で覚えておくと便利です。そして理解が深まりアロマテラピーが楽しくなります。


以上リモネンという成分に注目して考えてみました。化学式、構造式、異性体、テルペン類などという用語を柑橘系精油の成分リモネンを通じて馴染んで頂ければ幸いです。